福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


   福寿草になった少女 18


「福や、福や。目をさましておくれ」
「福、なぜ守屋山へなど行ったの?」
大切なこどもをなくした夫婦は、気もくるわんばか
りに、なげき悲しみました。


「明神さま、お許し下さい。せっかく授けていただ
いたのに、私の不注意から、福を死なせてしまい
ました。私が黄金色の花のことを話さなければ、
福は守屋山へ行くこともなかったでしょう。私が福
をころしたようなものです」
長者は、明神さまに、心からわびました。


     つづく





福寿草になった少女」は、みほようこの二冊目の
童話集「竜神になった三郎」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu2.html


童話集「竜神になった三郎」の価格は、
現在 1540円です。