福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


   福寿草になった少女 21


「とうちゃん、かあちゃん。今年も忘れずに私に会
いにきてくれたのね。うれしいわ。私ね、明神さま
にお願いして、とうちゃんがみたいといっていた黄
金色の花にしていただいたの。きれいな花でしょ。


今は一本きりだけれど、何百年かたてば、何万本
にもふえると思うの。とうちゃん、かあちゃん。来年
も再来年も、忘れずにここにきてね。きっとよ」
どこからか福のかわいい声が聞こえました。

すると・・・。
山の頂からも、おごそかな声が聞こえてきました。


     つづく





福寿草になった少女」は、みほようこの二冊目の
童話集「竜神になった三郎」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu2.html


童話集「竜神になった三郎」の価格は、
現在 1540円です。