ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   プロローグ 1


小高い丘にのぼると、目の前に南アルプスの山々
が美しくみえます。
山深いこの町にも、ようやくあたたかな春がやって
きました。
丘の上の桜が、今年も美しく咲きました。


かなは丘へ着くと、桜の木の方へ走って行きました。
そして、ポケットから鈴をとりだし、静かに鈴をふり
ました。
「リーン・リーン・リーン・・・」
すんだ音色が、あたりにひびきわたります。
「かなさん、ありがとう。今年も忘れずに会いにきて
くれたのね。うれしいわ」
桜の花が、笑顔でかなを迎えました。


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu3.html



「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。