ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   小桜姫とふしぎな鈴 7


姫が十才になった春のある日。
姫は庭へでて、満開の桜をじっとながめていました。
そして、おとうさんからもらった桜の鈴を、何回かふ
ってみました。
「リーン・リーン・リーン…」
姫が七回鈴をふった時、どこからか話し声が聞こえ
てきました。


「誰だろう?」
あたりをみまわしましたが、誰もいません。
じっと耳をすませて聞いていると、桜の花がこんな
おしゃべりをしていました。
「小桜姫さまってね、…女の子だけど…小鳥やちょ
うが…大好きなんですって」
「そういえば…姫のおとうさまも…小鳥が大好きです
ものね」


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


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「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。