ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   かな生まれる 2


「かっこう、かっこう」
五月末になると、裏の林へかっこうがやってきます。
かっこうは大きな声で一日中鳴いています。
「もうすぐ夏がくるのだな」
かっこうの声を聞くと、かなはそう思います。
「ピーヒョロロ、ピーヒョロロ」
晴れた日には、とびが良い声で鳴きながら、上空を
まっています。


おとうさんは小鳥や花が大好きでした。
「かな、きてごらん。まゆみの木に”おなが”がきてい
るよ」
庭へ小鳥がくると、おとうさんはかなをよび、小鳥の
名前を教えてくれます。
かなは、小鳥の名前や鳴き声を、自然におぼえま
した。
そして、小鳥たちと仲よしになりました。


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu3.html



「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。