ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   校長先生と桜の鈴 1


それから何カ月か過ぎました。
かなは一年生になりました。
かなの小学校へ、長いひげの校長先生がふにんし
てきました。
小柄な色黒の先生でした。
先生のひとみは温かく、いつもきらきらと輝いていま
した。


かなは校長先生が大好きでした。
かなだけでなく、こどもたちはみんな校長先生が好
きだったのです。          
校長先生は、毎朝校門の前にたって、こどもたちを
迎えます。


「かな、おはよう。元気かな」
「まさし、おはよう。かぜはもうよくなったかな」
校長先生は、こどもたち一人ひとりに、やさしく声を
かけます。


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu3.html



「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。