ふしぎな鈴

[童話]ふしぎな鈴


   校長先生と桜の鈴 5


「リーン・リーン・コロンころん」
「リーン・リーン・コロンころん」
何度も鈴の音を聞いているうちに、校長先生の頭
の中に、遠い昔のある光景が、ぼんやり浮かんで
きました。


大きなおやしき…たくさんの木が植えてある広い
庭…庭へやってくるいろいろな小鳥…そして庭で
遊んでいるかわいい女の子。
遠い昔のことが、少しずつ少しずつ校長先生の頭
の中によみがえってきたのです。


みごとに咲いた桜の花の下で、「この鈴を大切に
するのだよ」といって、娘に鈴をわたしている光景
が浮かんできたのです。


         つづく





「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu3.html



「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。