[童話]ふしぎな鈴
ふしぎなリュック 11
「十年後、桃の花が満開になった日、またこの丘で
あおう」
「先生、きっとよ。いつまでも私のことわすれないで
ね」
「わすれるものか、かな。十年後かならずこの丘で
あおう」
二人はそう約束しました。
「リーン・リーン・コロンころん」
「リーン・リーン・コロンころん」
美しい鈴の音が、あたりにひびきわたりました。
「古杉先生はね・・・ずっと昔、小桜姫の・・・だった
人よ。二人がこの世で会えて、本当によかったね」
風が桃の花とおしゃべりしていました。
つづく
「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話
「ふしぎな鈴」に収録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu3.html
「ふしぎな鈴」の価格は、現在 1540円です。