かきつばたになった少女

[童話]かきつばたになった少女


   かきつばたになった少女  8


「おばさまは、この草原を、大好きな人と一緒に歩い
たのね」
かきつばたは、二人の姿を思いうかべながら、夢中
できすげの花をつみました。


ところが・・・。
はっと気がつくと、あたりは霧で真っ白でした。
いつ霧がでてきたのでしょうか。
かきつばたは、いそいで家に帰ろうと思いました。
しかし、濃い霧のため、一寸先もみえません。
とほうにくれたかきつばたは、沼のほとりで、霧が晴
れるのをじっと待ちました。


         つづく





「かきつばたになった少女」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。