かきつばたになった少女

[童話]かきつばたになった少女


   かきつばたになった少女  9


「おとうさま、ごめんなさい。私はおとうさまとの約束
をやぶり、一人で霧が峰へきました。病気のおばさ
まに、きすげの花をプレゼントしようと思ったのです。
おとうさま、どうか霧が早く晴れるように、私をしっか
り守ってくださいね」
かきつばたは、心の中でおとうさんにお願いしました。


どのくらいの時間が過ぎたのでしょうか。
かきつばたには、長い時間が過ぎたように感じました。
霧がさっと晴れ、目の前には、真っ青な空があらわれ
ました。


         つづく





「かきつばたになった少女」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。