笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 6


その声は、なげやりでらんぼうな声でした。
「仲間の木が、切られてしまうのだな」
かえでは、さみしく思いました。
「まさか、丘の上のわしの所まではこないだろう」
かえでは、安心していました。


ところが・・・。
人間たちが、丘の上までやってきたのです。
「大きなかえでだねぇ」
「こんなかえでは、みたことがない」
「しかし、かえでだけ残しておくわけにもいくまい」
「どうしたら良いだろう」
「切るよりしかたがないね」            
こんな声が聞こえてきました。



       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


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童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。