笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 7


かえでも、仲間の木といっしょに、切られてしまうこと
になったのです。
この丘での楽しかった思い出が、まるで昨日のこと
のように、かえでにはなつかしく思い出されました。
「とうとう、わしも切られてしまうのか」
かえでは、さみしく思いました。


「人間たちは、なぜ森の木を切るのだろう。森では、
木や草や動物たちが、仲良く助け合って暮らしてい
るのに」
かえでは、大きなため息をつきました。
「この森に住んでいる仲間たちは、これからどうなる
のだろう」
かえでは、仲間たちのことが心配でたまりません。
  

       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


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