笛の音よ、永久にひびけ - みほようこの日記

　　　笛の音よ、永久にひびけ　１０

「ばさっ」
「ばさりっ」
じゃまになるといわれた森の木が、大きな音をたて、
つぎつぎに切りたおされていきました。

「チェーーン」
「チェーーン」
チェーンソーの音でしょうか。
高い音が聞こえたかと思うと、あっという間に、森の
木がつぎつぎに切りたおされていきます。
かえでが驚いてみていると、森の木がみんな横た
おしになってしまいました。

「いよいよ、わしの番か。さぞ、痛いだろうな」
そう思った時、耳元で「チェーーン」という高い音が
しました。

　　　　　　　つづく

「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。

童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在　１５４０円です。