笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 12


「私たちは、これからどうなるのだろう。いつまで、こ
んな所に横たわっているのだろうか」
「なにかに利用してくれると、うれしいのだが・・・」
「人間たちは、森の木を一本残らず切ってしまった。
山くずれなどの災害がおきなければよいがのぅ」


「山が丸裸になれば、ふもとの村や町に住んでいる
人間たちは、おいしい水を飲むこともできなくなるだ
ろう。海や川にすんでいる魚や貝たちもこまるだろ
うね」
「森の動物たちは、これからどこで暮らすのだろうか。
森の仲間たちのことが心配だね」
切りたおされたたくさんの木は、口々になげき悲しみ
ました。


       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。