笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 13


小雪の舞う、寒い季節になりました。
若者が、高原にやってきました。
若者は、コカリナ(木でつくったタテ笛)の奏者でした。
スキー大会の会場を作るために切りたおされたたくさ
んの木をみて、若者はこれらの木を生かす方法はな
いものかと考えました。


切りたおされた木の中でも、かえでの木はみごとでした。
「なんて大きなかえでの木だろう。せめてかえでの木
だけでも、なんとか生かしてあげたいものだ。そうだ。
かえでの木で笛を作ったらどうだろう。きっとすばらし
い笛ができるにちがいない」
若者は、そう思いました。


       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。