笛の音よ、永久にひびけ

[童話]笛の音よ、永久にひびけ


   笛の音よ、永久にひびけ 16


「かえでのためにも、私だけでもがんばってみよう」
若者は寝る間もおしみ、毎日笛を作りつづけました。
「かえでよ、もっと長生きしたかっただろうに、人間
のかってで切りたおしてしまって、ごめんね」
若者は、笛を作りながら、かえでに心からわびました。


半年がすぎました。
ある日、やっと気にいった音色のする笛ができました。
「やっと、清らかな音色のする笛ができたぞ!」
若者は、とびあがってよろこびました。


       つづく





「笛の音よ、永久にひびけ」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


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童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。