竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女 1


たてしな山は、「諏訪富士」ともよばれ、大昔から佐
久や諏訪の人々に愛されてきました。
山のふもとに、美しい湖があります。
湖の名前は、しらかば湖。
音無川をせきとめてつくられた湖でした。


一月末のある日。
かなは、おとうさんといっしょに、しらかば湖へ行き
ました。
目の前には、雪をかぶったたてしな山が、朝日をあ
びて美しく輝いています。
「おっかあ」
「おっかあー」
「だれかしら」
かなは、あたりをみまわしました。
でも、湖のまわりにはだれもいません。


       つづく





童話「竜の姿をみた少女」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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童話集「竜の姿をみた少女」の価格は、現在 1540円です。