竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女 9


すると・・・。
どこからか、小さな声が聞こえてきました。
「だれかしら」
あたりをみまわしましたが、だれもいません。
耳をすませて聞いていると、こんな話し声が聞こえ
てきました。


「しらかばさん。・・・三郎さまは・・・今年も・・・この
湖に・・・みえるかしら」
「ああ、みえるとも。・・・三郎さまは・・・この村が・・・
大好きだからね」
「三郎さまは・・・いつ・・・みえるのかしら」
「ぼつぼつ・・・みえるのではないかな」
「三郎さまが・・・早くみえるといいね。・・・私、諏訪
の話を・・・聞きたいわ」
しらかばといぬのふぐりの花が、話をしていたので
しょうか。


       つづく





童話「竜の姿をみた少女」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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