[童話]竜の姿をみた少女
竜の姿をみた少女 10
「三郎さまって、だれのことかしら。竜になった三郎の
ことかな」
かなは、そう思いました。
それから、二週間がすぎました。
かなは、またしらかば湖へ行き、ぼんやり湖をながめ
ていました。
「少女よ。おまえは、ほんとうにしらかば湖が好きなん
だね」
ふりむくと、白いひげのおじいさんが立っていました。
みたことのないおじいさんです。
白い着物をきて、白い頭巾をかぶった、上品なひと
でした。
おじいさんは、長い杖をついています。
杖には、竜の顔がついていました。
つづく
童話「竜の姿をみた少女」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu5.html
童話集「竜の姿をみた少女」の価格は、現在 1540円です。