竜の姿をみた少女

[童話]竜の姿をみた少女


   竜の姿をみた少女 13


「かなちゃん。この村には、長い杖をついたおじいさん
なんて、一人もいないよ。どこのひとかな」
みんなそういいます。
「じゃあ、私だけ、あのおじいさんをみているのかしら」
かなは、ふしぎに思いました。


八月末のある日。
むし暑い日でした。
かなは、湖のほとりで、またおじいさんに会いました。
「暑いのぅ」
そういいながら、おじいさんはかなの横に腰をおろしま
した。
「ぴゅー、ぴゅぅー」
湖の方から、涼しい風が吹いてきました。


       つづく





童話「竜の姿をみた少女」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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