女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 9


おとうさんが元気になったら、黄金色の花が咲いて
いる場所で、病人の世話をしてほしいのです。どん
なことがあっても、けっして黄金色の花が咲いてい
る場所をはなれてはいけませんよ。黄金色の花が、
早くみつかりますように。 八ヶ岳の女神より」


手紙には、そう書いてありました。
大雪の夜、ふくの家に泊まった女の人は、八ヶ岳
女神さまだったのです。
「とうちゃん。待っていてね。 私、八ヶ岳へ行って、
黄金色の花をさがしてくるから」
病人を、一人残していくことは心配でした。
でも、黄金色の花さえみつかれば、とうちゃんが元
気になれるかもしれない、ふくはそう思ったのです。
 

             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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