星のメール

[童話]星のメール


    星のメール  2


「ほら、あそこにきらきら輝いている明るい星があるだ

ろ。あれが金星だ。金星は、明けの明星とか、宵の明
星とかよばれているのだよ」

「みてごらん。あそこにダブリュという文字にみえる星
があるだろ。あの星は、カシオペヤだよ」

おとうさんは、少女にいろいろな星を教えてくれます。

少女は、おとうさんから星の話を聞くのが、大好きで
した。


夏休みのある日。

少女は、おとうさんと霧が峰高原へ行きました。

その帰り、諏訪湖のほとりで、一人の少年に会いま
した。

少年は十六才。

生まれた時から、目が見えないそうです。

でも、頑張り屋の少年は、普通の高校へ通っていま
した。


             つづく