[童話]星のメール
星のメール 4
少女は、「少年に手紙を書きたい」、その一心で難し
い点字を一生けんめいおぼえました。
庭の梅もどきの実が、橙色に色づいた頃。
少女は、少年に点字で手紙を書きました。
20行ほどの短い手紙でした。
少女から手紙を受け取った少年は、びっくりしました。
たった一度会っただけの少女から、手紙が届くなん
て・・・。
しかも、点字の手紙です。
その後、二人は何度か手紙のやりとりをしました。
一月のある日。
雪が降りました。
朝から降っていた雪は、夕方には30センチくらい積
もりました。
家も庭も、そして畑も、雪で真っ白になりました。
夜になり、やっと雪がやみました。
つづく