愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「ぼくはボールが大好き」 2


そのボールをみた時、ぼくは生まれる前のことを思い出
した。
なぜそんなことを思い出したのか、ぼくにもわからない。
広い草原で、一匹の犬がボールを拾っている。
草むらには、数えきれないほどのボールが落ちている。


そのボールを、一つ・二つ・三つ・・・と拾っている。
「ぼくは前世でボール拾い犬だったのかな?」
「きっと、そうだったにちがいない」
なぜなら、ぼくは死ぬまでに百個、いやもっとたくさん、
二百個近いボールを拾ったのだから。


おっと、そんな話はどうでも良い。
かんじんな話を続けよう。
ぼくはこうちゃんがくれたボールで遊んだ。


              つづく