かきつばたになった少女

[童話]かきつばたになった少女


   かきつばたになった少女  12


山彦のことは、女神さまたちの間でも、うわさにな
っていました。
霧が峰へ行くと、えものを追って走っている、足
の速い少年がいる。色は黒いけれど、とてもりりし
い少年だ」と。


かきつばたも「いつか山彦に会いたいな」と思って
いました。
かきつばたは、人間の少年を、遠くからみたことは
ありますが、話をするのは今日が初めてでした。
「色は黒いけれど、山彦さんて素敵なかたね。おと
もだちになりたいわ」
かきつばたは、心の中でそっとつぶやきました。


         つづく





「かきつばたになった少女」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



童話集「ライオンめざめる」の価格は、現在 1540円です。

かきつばたになった少女

[童話]かきつばたになった少女


   かきつばたになった少女  11


「きみの名前は、なんていうの?」
「かきつばたといいます」
「えっ、かきつばた?」
少年は、驚いたような顔をしました。
「美しい少女だと評判の、あのかきつばたさんなの?
おらは、かきつばたさんに会えるのを、ずっと楽しみ
にしていたんだよ」
少年は、うれしそうにいいました。


「あなたの名前は、なんていうの?」
「おらの名前は、山彦」
「山彦?じゃあ、狩が上手で、足が速いという、山彦
さんなの?」
「そうだよ。おらがその山彦さ」
山彦は、大きくうなずきました。


         つづく





「かきつばたになった少女」は、みほようこの四冊目の
童話集「ライオンめざめる」に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu4.html



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