2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

りゅうの俳句

・ このつぼみ やりきれません 自分なり ・ あの山が おぼえていない 気持かも ・ このつぼみ 記憶されたる 童話かも ・ あの山は やりきれません 手長なり ・ あの山は おぼえていない 手長なり

火とぼし山

火とぼし山82 「そうじゃ。きよは、自分の名前 も、大好きだった次郎のことも、何 もおぼえていない。 記憶がなくなってしまったきよを、 ここへおいておくわけにもいくまい。 きよが生きていることを知ったら、 次郎が何をするかわからないしな」 明神さ…

みほようこ小さな童話館

みほようこ小さな童話館 http://www.geocities.jp/dowakan/index.html

火とぼし山

火とぼし山81 きよの両親も、記憶のない娘と暮 らすのはつらいだろう。 いろいろ考えた末、明神さまは、 静岡の知り合いにきよを預けよう と思いました。 その夜。 「手長、足長。明神じゃ。 用事があるので、すぐきてほしい」 「はい、わかりました」 手…

おだまき

「花のほほえみ」より おだまき

火とぼし山

火とぼし山80 手長と足長が、うずの中からおまえ を助けてくれた。 おまえは、このやしきで、三日間眠 り続けたのじゃ」 「私は、うずにまきこまれたことも、 助けていただいたことも、何もおぼ えていません」 「そうか。おぼえていないのか」 「ええ、何…

りゅうの俳句

この頃遊んであげないせいか、句といっ ても、ただことばを並べてあるだけ。 毎日遊んであげないと、だめなのか。 ・ あの神を 心配される 名前かな ・ あの手長 結婚しては 童話かな ・ この人が 意識するのは 農家だね ・ そのこの世 して聞きました 手長…

ばらのつぼみ

「花のほほえみ」より ばらのつぼみ

火とぼし山

火とぼし山79 「そうじゃ」 きよは、自分の名前がわからないようでした。 「ここは、どこ?」 「わしのやしきじゃ。 わしは、諏訪の神・明神じゃ」 「明神さまのやしき? 私は、なぜここにいるの?」 「きよ。おまえは、大好きな次郎に会いに行 く途中、小…

おだまき

「花のほほえみ」より おだまき

火とぼし山

火とぼし山78 心がはなれてしまった人に、いく ら心をよせてみてもどうなるもの ではない。 次郎のことは、忘れてしまいなさい。 そして、一日も早く、きよにふさわ しいすてきな人をみつけてほしい。 明神さまは、眠り続けるきよの顔を みながら、心の中…

火とぼし山

火とぼし山77 きよは、意識がもどらないまま、眠 り続けました。 きよ。おまえは、次郎ひとすじじゃ ったのぅ。 結婚する前のおなごが、たった一人 の男性を、十数年も思い続けるなん てすごい。 普通のおなごは、「あの人が好き」 「この人が好き」と、い…

りゅうの俳句

ひさしぶりに「BlogPet」と遊んだ。 何カ月ぶりだろう。 やはり、毎日遊んであげないと、ろ くな句を詠まない。 ・ この水は 飲んでいるのか 手長だね ・ この山の したらよいのか 南かも ・ あの農は 結婚された 南かも ・ この足は 飲んでいるのか 童話だ…

おだまき

「花のほほえみ」より おだまき

火とぼし山

火とぼし山76 いくら明神さまが話しかけても、 きよは何も答えません。 「明神さま。きよは、だいじょう ぶでしょうか」 手長が心配して聞きました。 「だいじょうぶじゃ。三日もすれ ば、意識がもどるだろう」 「意識がもどれば、おぼれた時の ことを思い…

火とぼし山

火とぼし山75 「次郎さんは、なぜそんなことを したのでしょう」 「おまえが、じゃまになったから じゃ」 「私が、じゃま?」 「そうじゃ」 「私が、じゃまだなんて」 「次郎は、大きな農家の一人娘と つきあっていただろ。 主人から、姪と結婚してほしい…

火とぼし山

火とぼし山74 「きよ。火がどうしたのじゃ」 「火が南にともっていたの」 「何、火が南にともっていたと。 きよ、それは、ほんとか」 「はい。火が、いつもより南にと もっていました。 泳ぐ方向を変えようと思ったとた ん、うずにまきこまれてしまいま し…

火とぼし山

火とぼし山73 「手長、足長。ご苦労さま。 きよを助けてくれてありがとう」 明神さまは、二人に何度も礼をい いました。 「さあ、そこへきよをねかせてお くれ」 「はい」 手長と足長は、ふとんの上にきよ をねかせました。 「きよ」 「きよ」 「なぜ、う…

火とぼし山

火とぼし山72 きよは、水を飲んでいるのか、ぐっ たりしています。 「早く水をはきださなくては」 手長と足長は、きよをかかえ岸に あがりました。 そして、水をはきださせました。 「きよ」 「きよ」 二人は、何度もきよの名をよびま した。 でも、きよの…

dowakanはてなハイク

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おだまき

「花のほほえみ」より おだまき

火とぼし山

火とぼし山71 「あなた。きよのために、もう少 しがんばりましょう」 「じゃあ、今度はあちら側をさが そう」 「あなた。うずにまきこまれない ように、気をつけてね。 それにしても、きよはどこへ行っ てしまったのでしょう。 淵の奥深く沈んでしまったの…

火とぼし山

火とぼし山70 「明神さま。これからうずのまわ りを歩きます。 どうかわしらをしっかりお守りく ださい」 手長と足長は、心の中で明神さま にお願いしました。 「よし、わかった。手長、足長。 きよのことをたのんだぞ」 どこからか、明神さまの声が聞こ …

火とぼし山

火とぼし山69 「あなた、何をいっているの。 私たちが、きよを助けるんでしょ。 足長、私を背負って、淵のまわり をゆっくり歩いてちょうだい」 「手長。そんなことをしたら、わ しらもうずにまきこまれてしまうぞ」 足長が、うずをみていいました。 する…

花のほほえみ

「はてなフォトライフ」の、 「花のほほえみ」を更新しました。 花のほほえみ1 http://f.hatena.ne.jp/youko510/ 花のほほえみ2 http://f.hatena.ne.jp/dowakan/ ・ 画像を押すと、画像が大きく なります。 ・ 「スライドショー」も楽しめます。 ページ上…

火とぼし山

火とぼし山68 「えっ、きよが? 場所は、どこでしょうか」 「小坂観音沖の淵じゃ」 「わかりました。すぐ行きます」 「手長、足長。きよのこと、たの んだぞ」 「はい、承知しました」 手長と足長は、いそいで小坂観音 沖の淵へ向かいました。 淵へつくと…

この花の名前は?

「花のほほえみ」より

火とぼし山

火とぼし山67 この世で、次郎さんと会うことが できて、私は幸せだった。 次郎さん、ありがとう。 とうちゃん、かあちゃん。大切に 育ててくれてありがとう。 私、二人のこどもに生まれて幸せ だった。 生まれ変わることができたら、ま たとうちゃんとかあ…

おだまき白

「花のほほえみ」より おだまき白

火とぼし山

火とぼし山66 五分後。 「やっぱり変だ。泳ぐ方向を変え なくては」 そう思った時、目の前に大きなう ずがあらわれました。 「あっ、うずだ」 きよは、大きなうずにまきまれて しまいました。 もがけばもがくほど、うずの中に すいこまれていきます。 「誰…