2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

高遠しんわの丘ローズガーデンのばら

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高遠しんわの丘ローズガーデンのばら

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 31 そしてまゆのことを毎日しっかり 守ってくださっていたのも、風の 神様だったということが。 「まゆのことを毎日守っていただき、 本当にありがとうございました」 おかあさんは、風の神様にむかって、 心からお礼をいいまし…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 30 「まゆ、おめでとう。 やっと歩け るようになったね。 本当によかっ たのー。 わしも毎日まゆのことを 心配していたぞ。 まゆ、やさしいおかあさんのもとに 生まれてよかったのー。 大きくな ったら、おかあさんのように心の…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 29 「まゆが歩いた、まゆが歩いたのよ」 おかあさんは、大声でさけびました。 まゆはにこにこしながら、ゆっくり ゆっくり五歩ほど歩きました。 その時です。 お守りにしていたまゆ玉の中から、黄 金色のがが何万匹と飛び出しま…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 28 まゆ玉は一日ごとに輝きをまし、 まゆが生まれた日のように、きら っきらっと黄金色に輝いています。 小さかったまゆ玉も、普通のまゆ 玉くらいに大きくなりました。 八月八日午後。 夕立がやんだので、おかあさんは まゆをだ…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 27 おかあさんは、夢をみているので はないかと思いました。 でも、夢ではありません。 まゆがはいはいして、おかあさん の胸の中にとびこんできたのです。 「まゆ、よかったねー。 おめで とう。 やっとはいはいができる ように…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 26 ぺたんとねているだけです。 まゆ玉は少しずつですが、白くなっ ていました。 ある日、おかあさんは、まゆ玉の上 の方が、黄金色になっているのに気 がつきました。 七月のある日の朝。 まゆの部屋に入ったおかあさんは、 「…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 25 ぞっとするような、気持の悪い色 でした。 まゆの顔をみると、ひたいには青 すじがたち、いつになくこわい顔 をしていました。 「まゆはおこっているのだわ」 おかあさんには、まゆ玉が赤黒く なった訳が、なんとなくわかりま…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 24 そんなある日。 「この家の子ね、まゆちゃんていう んだけれど、一年たってもまだねが えりができないんだって。 ぺたん とねているだけだって」 「まだねがえりができないの。 早 い子は、外を歩いているのにね。ま ゆちゃん…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 23 「両親は、毎日まゆにやさしいこ とばをかけておる。 なかなかで きないことじゃのー。 そうそう、 もっともっとたくさん、まゆにや さしいことばをかけておやり。 それが何よりの薬なのじゃ」と。 一年がすぎました。 まゆと…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 22 ある日、おかあさんは、真っ黒だ ったまゆ玉が、灰色に変わってい るのに気がつきました。 そういえば、まゆのひとみも、だ んだん明るくなってきたような気 がします。 一方、風の神様も、毎日まゆのこと を心配していました…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 21 まゆができることは、やさしいこ とばをかけると、うれしそうにに っこりとほほえむだけでした。 「まゆ、おはよう。元気かな。 今日はとても良い天気だよ」 「まゆ、散歩に行こうね。外は気 持がいいよ」 「まゆ、体をふいて…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 20 遠くに住んでいるおばあさんも、 まゆのことを心配して、時々様子 をみにきてくれました。 「まゆのこと、けっしてあきらめ てはいけないよ。 まゆは、きっ と歩けるようになるからね」 おばあさんは、いつも二人をはげ まし…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 19 「まゆ、ショックだったのね」 おかあさんは、まゆをぎゅっと胸に だきしめました。 「まゆ、心配しなくても大丈夫だよ。 医者はああいったけれど、まゆはきっ といつか・・きっといつか、歩けるよう になるからね。 まゆ、元…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 18 その夜、まゆ玉をみたおかあさんは、 二重のショックを受けました。 まゆ玉が真っ黒になっていたのです。 「今朝まで黄金色に輝いていたのに、 なぜ真っ黒になってしまったのだろ うか」 よくみると、まゆ玉だけでなく、まゆ …

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 17 本当に残念なことですが、まゆちゃ んは一生すわることも、立つことも 歩くこともできないでしょう。 もちろんしゃべることもできないで しょう」と。 「なんでまゆが…なんでまゆが…」 おかあさんは、次のことばがでません。 …

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 16 二人は、女の子のほほえみを、いつ までもいつまでもあきることなくみ ていました。 こうして、縁側においてあった黄金 色のまゆ玉は、女の子・まゆの大切 なお守りになったのです。 一カ月がすぎました。 おかあさんはまゆを…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 15 「まゆ・・まゆ・・まゆ。 おかあ ちゃん、まゆって、すてきな名前ね」 女の子のおかあさんはそういって、 おばあさんから黄金色のまゆ玉を受 け取りました。 「あなたの名前は、まゆよ。 いい 名前でしょ。 このまゆ玉のよう…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 14 「なにかしら」 近づいてみると、黄金色の小さなまゆ 玉でした。 大きさは、普通のまゆ玉の半分くらい。 「まあ、小さなまゆ玉だこと。 でも、 なんて美しいまゆ玉なの。 こんなまゆ 玉は、みたことがないわ。 だれがおい て…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 13 とくに、この頃は、人々にやさしさ がなくなり、「自分さえよければ、 他人はどうなってもよい」という人 がほとんどです。 だから、ニ千年位たたないと、黄金 色のまゆ玉は手にはいらなかったの です。 黄金色のまゆ玉は、こ…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 12 この地方に住んでいる人々のやさ しい気持が、黄金色のまゆ玉にな るのだそうです。 風の神様は、四百年にひとつだけ とれる黄金色のまゆ玉を、とても 大切にしておりました。 そのまゆ玉は、たとえ風の神様が もうひとつほし…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 11 風の神様は、守屋山でかいこをか っていました。 かいこからは、毎年沢山のまゆ玉 がとれました。 真っ白いまゆ玉です。 風の神様が住んでおられる守屋山 には、こんないいつたえがありま した。 守屋山では、四百年に一度、…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 10 「風の神様、例の黄金色のまゆ玉 でございますか。 そんな大切なま ゆ玉を、あの子に…。 風の神様、本当にあの子がまゆ玉 をいただいてよろしいのでしょうか」 「いいんじゃよ。 あの子が幸せに なってくれれば…。 わしは、そ…

風の神様からのおくりもの

風の神様からのおくりもの 9 いちじはどうなることかと私もはら はらしましたが、風の神様のおかげ で助かりました。 本当にありがと うございました。 このご恩は、一生わすれません。 これからも、どうかあの子のことを よろしくお願いします」 「そうそ…