2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」10 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)8 やっと、黄泉の国の御殿へ着きました。 あたりは、真っ暗でした。 「先日こちらの国へきた私の妻・伊耶那美命 に会いたい…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」9 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)7 伊耶那美命は、出雲国と伯耆国(ほうきの くに)との境にある比婆之山に葬られました。 伊耶那岐命は、愛する妻がなくなった…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」8 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)6 このようにして、伊耶那岐命と伊耶那美命 は、たくさんの島を生み終えました。 その後。 二神は、風の神・山の神・野の神・…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」7 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)5 「なんとかわいい乙女だろう」 「なんてすてきなかたかしら」 こういい終わると、二神は改めて結婚しま した。 そして、生ま…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」6 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)4 「残念なことに、わしらが生んだこどもは、 どの子も未熟じゃ。高天原へ戻り、どうし たらしっかりしたこどもが生まれるか、…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」5 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと) 3 「なんてすてきなかたでしょう」 「なんとかわいい乙女だろう」 「でも・・・女から先にことばをかけたのは、 まずかったの…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」4 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと) 2 伊耶那岐命と伊耶那美命は、おのごろ島に 降り、天の御柱と八尋御殿(やひろごてん) を建てました。 「伊耶那美命よ、あな…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」3 伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと) 1 天津神たちは、伊耶那岐命と伊耶那美命に 命じました。 「くらげのようにふわふわしているあの地を かため、しっかりした国…

古事記神話「古事記物語

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」 2 最初の神々 2 これらの神の次に生まれたのは、国之常立神 (くにのとこたちのかみ)と豊雲野神。この 神も、独り神でした。 その後。 たくさんの神が生まれました。 国之常立神から伊耶那美神…

古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」 古事記神話「古事記物語」1 最初の神々 1 天と地ができた時、高天原(たかあまのはら) に最初に生まれた神は、天之御中主神(あめ のみなかぬしのかみ)。 次に生まれた神は、高御産巣日神(たかみむ すひのかみ)と神産…

竹取物語

[童話]竹取物語 「竹取物語」の連載を始めたのは、昨年の 10月1日でした。 「竹取物語」を読んでいただきありがとう ございました。中学生や高校生のみなさんにも、ぜひ「竹 取物語」を読んでいただきたいと思います。 「竹取物語」を最初から読んでくだ…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 139 第十章 帝、不死の薬を高い山で焼く 4 帝は、その山頂ですることを、勅使に教え ました。 不死の薬の壺と手紙を並べて、火をつけ燃 やすようにと、命令したのです。 帝の命令で、おおぜいの兵士を引き連れて 山に登ったこと…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 138 第十章 帝、不死の薬を高い山で焼く 3 すると、ある人が、 「駿河の国にある山が、都にも近く、天にも 近いといわれています」と答えました。 帝が、歌を詠みました。 あふこともなみだにうかぶ我が身には 死なむ薬も何にか…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 137 第十章 帝、不死の薬を高い山で焼く 2 中将は、翁の家に派遣された二千人を引き連れ、 御殿に帰りました。 そして、月の都の人たちと戦ったが、かぐや姫 をひきとめることができなかったとを、帝に報 告しました。 そして、…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 136 第十章 帝、不死の薬を高い山で焼く 1 かぐや姫が、月に帰ってしまった後、おじいさ んとおばあさんは、毎日泣いています。 二人がどんなに泣いても、かぐや姫が月から帰 ってくるわけではありません。 二人のことを心配し…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 135 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 16 今はとて天の羽衣着るをりぞ 君をあはれと思ひいでける かぐや姫は歌をつけ、帝への手紙に、壺に 入った不老の薬を添えました。 そして、帝に献上するようにと、頭中将を 呼び依頼…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 134 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 15 「姫、早くしなさい」といって、天人たちが いらいらして待っています。 姫は、帝に手紙を書きました。 「このように、おおぜいの兵士を、派遣して いただきありがとうございまし…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 133 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 14 「さあ、姫。壺に入っている薬を飲みな さい。穢れた地上の物をたくさん食べた から、気分が悪いことでしょう」と、薬 を持ち、姫のそばに寄りました。 姫は、その薬を少しなめ、…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 132 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 13 「私が、人間の国に生まれていたならば、 二人といつまでも一緒に暮らせたでしょ う。ほんとうに残念です。私が着ていた 着物を、形見に置いていくのでみてくだ さい。月がでた夜…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 131 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 12 かぐや姫は、泣き伏しているおじいさんの そばに寄り「心ならずも、月へ帰らなくて はなりません。じい、私が月へ帰るのを見 送ってください」といいました。 「なぜ見送りをしな…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 130 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 11 「かぐや姫を大切に育て、二十余年がすぎ ました。わずかな時間と聞き、疑わしく思 います。別の所に、かぐや姫という人がい るのではありませんか。ここにいるかぐや 姫は、重い…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 129 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 10 月の王が、おじいさんに、 「おまえは、未熟者だ。おまえが、つつま しく真面目に生きていたので、わずかな期 間だけと思い、姫を下界におろしたのじゃ。 おまえは、竹からたくさ…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 128 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 9 地上から五尺ほど上に立っている人たちの 衣装の素晴らしさ。 こんな美しい衣装は、今までみたことがあ りません。 かぐや姫が乗っていく車が、一台用意して あり、薄絹をはった天蓋…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 127 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 8 大空から、雲に乗り、おおぜいの人が降りて きました。 そして、地面から五尺ほどあがった所に並び ました。 その様子をみた外にいる人も、家の中にいる 人も、物の怪に襲われたよう…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 126 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 7 月の都の人たちは、すばらしい人ばかりで、 老いることがありません。悩み事もありま せん。そんないい所へ帰ろうとしているの に、私は少しもうれしくありません。二人 が老いてい…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 125 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 6 「じい、そんな大きな声を出さないでください。 屋根の上にいる兵士たちに聞かれたらはずかし いですよ。大切に育てていただいたのに、月に 帰ってしまうことは、ほんとうに残念です…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 124 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 5 それを聞いた、かぐや姫が。 「戸をしめて、戦う準備をしていても、月の 国の人たちとは戦うことはできません。弓矢 でも、月の人たちを射ることはできないでし ょう。たとえ鍵をか…

竹取物語

[童話]竹取物語 竹取物語 123 第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 4 おじいさんは、兵士たちにお願いしました。 「こんなにおおぜいの人で、かぐや姫を守 っているのだから、月の国の人たちに負け るはずはない。ちょっとでも、空を何かが 飛んだら、…