竹取物語 124
第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 5
それを聞いた、かぐや姫が。
「戸をしめて、戦う準備をしていても、月の
国の人たちとは戦うことはできません。弓矢
でも、月の人たちを射ることはできないでし
ょう。たとえ鍵をかけてあっても、月の国の
人たちがくれば、鍵が自然に開いてしまいま
す。戦おうとしても、どの人も戦う気持はな
くなってしまうでしょう」
「じいは、迎えにきた人を、長い爪で目の玉
をつぶし、髪をつかんでつき落してやる。そ
して、尻をまくって、帝の兵士たちにみせ、は
じをかかせてやる」
つづく