2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ストック

「花のほほえみ」より ストック

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの92 ふくは、思いがけない事故で、八 才でなくなってしまいました。 でも、清太と兄弟のようにくらす ことができて、幸せだったといっ ています」 「女神さま。私と清太さんは、ど んな間柄だったのでしょうか」 「二人は、とても…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの91 清太はおかあさんにつれられて、 幼い時から神社へお参りにきて いました。 清太は、ほんとうに心のやさし いこどもでした。 だから、みんなにかわいがられ たのでしょうね。 とくに、朝日長者の夫婦は、清太 をわが子のように…

ストック

「花のほほえみ」より ストック

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの90 「私は、なくなった母が大好きで した。 祈りの大切さを教えてくれたのは、 母です。母は、みんなが無事にく らせますようにと、毎朝祈ってい ました。 そんな母の姿をみて、私は大きく なりました」 「あなたが七才になった時…

「花のほほえみ」より 雲

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの89 「白駒は、女神さまの馬だったの ですね。 白駒が、夜どこかへでかけている ことは、先日清太さんから聞きま した」 「そうですか。清太は、八年くらい 前から、白駒が夜どこかへでかけて いることに気づいていました。 でも、…

「花のほほえみ」より 雲

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの88 すると・・・。 どこからか、赤いちょうが舞って きました。 ちょうは松虫草の花にとまると、 ゆっくり羽をひろげました。 くじゃくのように美しいちょうで した。 羽には、大きな目玉のようにみえ る模様がついています。 そ…

乙女椿

「花のほほえみ」より 乙女椿

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの87 「白駒、どこへ行くの」 「まず、霧ケ峰高原へ行きましょう」 「霧ケ峰高原?」 「はい。今、高原では、松虫草の 花がきれいに咲いています。 松虫草の花をみて、元気になって ほしいのです」 高原へ着くと、一面すすきの原で し…

いろいろな形をした雲 http://f.hatena.ne.jp/dowakan/t/%E9%9B%B2?page=1 1−3まで、いろいろな形をした 雲をのせてあります。 画面を押すと、画像が大きくなり ます。

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの86 白駒がいなくなって、十日後。 「とんとん」 「とんとん」 誰か戸をたたいています。 「きよさん、きよさん」 「誰かしら」 窓をあけると、白駒が立っていま した。 「白駒。どこへ行っていたの。 心配していたのよ」 「きよさ…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの85 「白駒がいません」 「なに? 白駒がいないと。 いつからいないのじゃ」 「わかりません。今、馬小屋へ行 ったらいませんでした」 「白駒は、わしが大切にしている 馬じゃ。 みんなで手分けして、白駒をさが してほしい」 吉衛…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの84 「とうちゃんって、ほんとうにひ どい人ね。私、とうちゃんのこと、 信じていたのに。 清太さんがかわいそう」 そういうと、きよは自分の部屋へ とじこもってしまいました。 きよは、その後部屋から出てきま せんでした。 届け…

白南天の黄葉

「花のほほえみ」より 白南天の黄葉

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの83 それから、一週間がすぎました。 でも、清太は帰ってきません。 「とうちゃん。清太さんは、もう この家にもどってこないのでは。 ほんとうのことをいって」 「きよ。とうちゃんを許してほしい。 清太は、この家にはもどってこ…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの82 「清太、こっちですよー」 清太は、声のする方に向かって、ど んどん歩いて行きました。 その日の夕方。 「とうちゃん。清太さんが、まだ 帰ってこないの。 清太さんは、今日どこへ行ったの」 「清太は、用事があり、遠くの村…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの81 一歩も歩けないほど疲れていたの に、木の実を一つ食べたとたん、 すぅーと疲れがとれました。 そして、なぜかおなかもいっぱい になりました。 清太は、湖のほとりで、ごろんと 横になりました。 真っ青な空。青く澄んだ湖。 …

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの80 気がつくと、清太は穴に落ちて いました。 片足が穴にはまっています。 耳をすますと、足音は聞こえま せん。 「ああ、こわかった」 清太は、大きなため息をつきま した。 穴から足をぬこうとした時、い いにおいがしてきまし…

冬桜

「花のほほえみ」より 冬桜

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの79 湖は、しーんと静まりかえってい ます。 湖のまわりには、誰もいません。 しばらくすると、 「たったった」 「たったった」 どこからか、足音が聞こえてきま した。 足音は、だんだんに近づいてきます。 「誰だろう?」 清太は…

冬桜

「花のほほえみ」より 冬桜

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの78 ふと、向こう岸をみると、きよに そっくりな女の人が立っていました。 「きよちゃんだ! きよちゃん、 いつここへきたのー」 「早くこっちへおいでー」 女の人は、さかんに手をふってい ます。 「きよちゃーん。今行くからねー…

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの77 そうすれば、きよちゃんのそばで、 一生くらすことができたのに。 おれって、なんて馬鹿なんだろう。 湖のまわりを歩いているうちに、 清太の心は再びゆれはじめました。 いっそ、この湖で死んでしまおうか。 いやいや、そんな…

りゅうの俳句

りゅうの最後の俳句 ・ その女神 ひていしたれば 童話なり ・ あの女神 あるのだろうか こどもだね

冬桜

「花のほほえみ」より 南天の葉

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの76 清太は、湖のほとりで、ゆっくり 休みました。 庄屋の家で暮らした八年間が、昨 日のことのようになつかしく思い 出されました。 初めてきよに会った日のこと。 座禅草をみに行った日のこと。 霧ケ峰高原へ、ゆうすげをみにいっ…

りゅうの俳句

・ あの桜 あらわれました 女神かも ・ あのくりを お願いすると 俳句なり ・ この女神 お願いしたる 湖面なり ・ あのツガが あらわれました 女神だね ・ 湖や してもらったら 景色かも ・ 大声や あらわれました 美しい

女神さまからのおくりもの

女神さまからのおくりもの75 「今すぐやしきをでていってほしい」 庄屋のことばを思い出すたびに、清 太はくやしい思いでいっぱいでした。 八年間、おらのことを、実のこども のようにかわいがってくれた庄屋が、 あんなひどいことをいうなんて・・・。 清…