2015-06-01から1ヶ月間の記事一覧

古事記神話「古事記物語」

大国主命 稲羽のしろうさぎ 4 八十神たちのことばを信じたうさ ぎは、早速海につかりました。 ずぶぬれになったうさぎは、よた よたしながら高い山へ登り、そこ で寝ころんでいました。 ところが・・・。 海の水がかわくにつれ、体中の皮 がひきつり、びり…

高遠しんわの丘ローズガーデンのばら

古事記神話「古事記物語」

大国主命 稲羽のしろうさぎ 3 八十神たちは、大国主命のことな どかまわず、どんどん先へ行って しまいました。 八十神たちが、稲羽の気多(けた) 海岸を通りかかると、毛のない赤 はだかのうさぎが、地べたにころ がり苦しんでいました。 それをみた八十…

古事記神話「古事記物語」

大国主命 稲羽のしろうさぎ 2 ある日。 八十神たちは、稲羽(いなば)の 国に、八上比売(やかみひめ)と いう美しい女性がいると聞き、求 婚するため稲羽の国へでかけま した。 「わしらの荷物を持って、後から ついてこい」 八十神たちは、大国主命に命じ…

古事記神話「古事記物語」

大国主命 稲羽のしろうさぎ 1 大国主命(おおくにぬしのみこと) には、八十神といって、おおぜい の兄弟がいました。 大国主命は、天之冬布(あめのふゆ きぬ)と刺国若比売(さしくにわか ひめ)の末っ子。 大国主命には、他に四つの名前が あります。 大…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)11 その時、雲がもくもくと立ちあが ったそうです。 その時に、命が詠んだ歌。 八雲たつ 出雲八重垣 妻隠みに 八重垣作る その八重垣を 命は、義父の足名椎(あしなづち) をよび、「わしの宮殿の長官になっ てほしい。 これか…

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古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)10 「助けていただきありがとうござ いました」 櫛名田比売は、うれしそうにお礼 をいいました。 その日。 二人は、結婚しました。 命は、出雲の国に、櫛名田比売と 暮らすための宮殿をつくろうと、 宮殿を建てる場所を探して歩…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)9 尾を切り刻んでいた時、「かちん」 という音がして、剣の先が欠けて しまいました。 「何にあたったのだろう」 命が尾を切り開いてみると、立派 な太刀が出てきました。 後日。 命は、その太刀を、天照大御神に 献上しました。…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)8 酒を飲みよっぱらった八岐大蛇は、 「どでーん」という大きな音をたて 倒れてしまいました。 そして「ぐわぁーぐわぁ」と大きな いびきをかき寝てしまいました。 命は、持っていた長い剣で、八岐 大蛇をずたずたに切り刻みまし…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)7 数日後。 空一面に黒い雲があらわれたかと 思うと、雷がなりだしました。 ぴかっと稲光も。 不気味な音をたて、八岐大蛇が近 づいてきました。 鋭いきばをむきだし、八つの鎌首 をくねらせながら、垣根の近くま できました。 …

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)6 命は、老夫婦に命じました。 「何度も醸造した強い酒を、たく さんつくってくれ。 そして、家 のまわりに垣根をつくり、八つの 入口をつくるのじゃ。 それぞれ の入口には、強い酒を入れた船型 の桶をおくのだ」 老夫婦は、い…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)5 「天照大御神さまの弟とは・・・ おそれ多いことでございます。 娘を、あなたにさしあげましょう」 命は、改めて櫛名田比売(くしな だひめ)の顔をみました。 やさしそうな美しい娘でした。 命は、櫛名田比売の肩にそっと手 …

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)4 「えっ、八岐大蛇を退治してくだ さるのですか」 「そのかわりといってはなんだが・・・、 そちの娘をわしにいただきたい」 「おそれいります。 でも、まだ あなたの名前を聞いておりません ので」 「わしは、須佐之男命」 「…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)3 「八岐大蛇は、どんな姿をしている のだ」 「それはもう恐ろしい怪物で。 目は、ホオズキのように真っ赤。 一つの体に、頭と尾が八つ。 体には、桧や杉の木がはえていて、 こけがびっしり。 長さは、八つの 谷と八つの山ほど。…

古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)2 中へ入ると、老夫婦が娘を囲み 泣いています。 「おまえたちは、何者じゃ」 「わしは、国津神・大山津見の 子で、足名椎(あしなづち)。 妻は、手名椎(てなづち)。 娘は、櫛名田比売(くしなだひ め)といいます」 「なぜ泣…

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古事記神話「古事記物語」

八岐大蛇(やまたのおろち)1 高天原で大あばれをした須佐之男 命(すさのおのみこと)は、神様 たちによって、下界へ追放されて しまいました。 須佐之男命が降りた所は、出雲の 国肥の河のほとり、鳥髪。 命がぼんやり川をながめていると、 上流からはし…

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古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 17 須佐之男命は、大宜都比売神(おお げつひめのかみ)に何か食べさせて ほしいとお願いしました。 すると、鼻や口や尻から、美味しい ものをいろいろとりだし、料理をし て皿に盛りつけ差し出しました。 その様子をみていた須佐…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 16 布刀玉命が、天照大御神の後に 注連縄をはり、「ここから中へは 入ってはいけません」といいま した。 天照大御神が岩屋からでてきた ので、高天原も葦原中国も、明 るくなりました。 長く続いた真っ暗な夜は、こうし て終わり…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 15 天宇受売命が答えました。 すかさず、天児屋命(あめのこや のみこと)と布刀玉命(ふとたま のみこと)が、大きな鏡を差し出 し、天照大御神にみせました。 天照大御神は、少しずつ戸から出 てきて、鏡に映った姿をのぞきま し…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 14 そのさわぎを聞いた天照大御神は、 「何をさわいでいるのかしら」と、 岩屋の戸を少し開けました。 「私が岩屋にこもっているので、 高天原も葦原中国も真っ暗なはず なのに、なぜ天宇受売命は楽しそ うに踊り、神々たちは大笑…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 13 そして、足をとんとんと踏み鳴ら しながら、楽しそうにおどり始め ました。 しばらくすると、天宇受売命は、 乳や腹やももをまるだしにして、 くるったようにおどりだしました。 その様子をみた神たちが、「わぁー っ」と大声で…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 12 この幣を、布刀玉命(ふとたまの みこと)が捧げ持ち、天児屋命 (あめのこやのみこと)が祝詞を あげました。 戸の脇には、天手力男神(あめの たぢからおのかみ)が、天照大御 神を岩戸からひきだすために隠れ ています。 天…

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古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 11 一方、安の河の川上にある堅い石 と金山の鉄で大きな鏡を、八尺の 勾玉をたくさんつけた玉飾りも作 りました。 そして、香山(かぐやま)のカニ ワ桜の皮をもやし、雄鹿の肩の骨 を焼いて占いをしたのです。 神のおつげで、香山…

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古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 10 高御産巣日神(たかみむすひのかみ) の子で、一番かしこい神といわれて いる思金神(おもいかねのかみ)が、 いいことを考えつきました。 「たくさんの長鳴鳥を集めて、岩戸 の前で鳴かしたらどうだろう」 「それがいい」 「そ…

古事記神話「古事記物語」

天照大御神と須佐之男命 9 太陽の神である天照大御神が岩屋 に隠れてしまったので、高天原も 葦原中国も、真っ暗になってしま いました。 真っ暗な夜が、何ヶ月も続きました。 「真っ暗な夜が、いつまで続くの じゃ」 大勢の神がさわぎだし、各地でい ろい…