2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

朝鮮紫苑

「花のほほえみ」より 朝鮮紫苑

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴48 かなとりゅうは、いつもの道を走 ったり、歩いたり、休んだりしな がら散歩しました。 細い道のまわりには、ずっとたん ぼが続いています。 たんぼにはかりとったばかりの稲 が、はざ(稲を干すためのたな)に かけてありました。 はざのまわ…

紫露草

「花のほほえみ」より 紫露草

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴47 「ぼくはね、遠い国からきたんだ。 かなさんのおとうさんにたのまれ て、この国へきたんだよ。 おとうさんはね、あちらの国で元 気で暮らしているから、心配しな いでね」 りゅうはそういいました。 りゅうは気の強い犬でしたが、人 の気持が…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴46 「どうして、かなは桜の鈴のこ とを知っているの?」 「とうちゃんがなくなる時、小 桜姫さまは二つの鈴を大切にし ていたのだよって、話してくれ たから・・・」 「そうだったのか…。かな、おと うさんがそういったのか。 この鈴はね、小桜…

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴45 「かな、いいものをあげよう。 桜の鈴だよ。ほら、いい音がす るだろう」 「リーン・リーン・リーン」 校長先生が鈴をふると、鈴虫が 鳴いているような音色が、あた りにひびきわたりました。 「かな、この鈴をふるとね、花 や小鳥とお話がで…

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴44 みごとに咲いた桜の花の下で、 「この鈴を大切にするのだよ」 といって、娘に鈴をわたしてい る光景が浮かんできたのです。 それだけではありません。 娘とすごした鎌倉の様子が、走 馬灯のように頭の中にうかんで きたのです。 「おとうさま…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴43 「私はどこかでこの鈴の音を聞 いたことがある。 どこで聞いたのだろうか?」 しかし、どこで聞いたのか、校 長先生には思い出せませんで した。 「リーン・リーン・コロンころん」 「リーン・リーン・コロンころん」 何度も鈴の音を聞いてい…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴42 そして、桜の木の下には、校長 先生が立っていました。 「美しい桜だねぇ」 校長先生はにこにこしながらい いました。 かなは、おとうさんから聞いた 小桜姫の話を、校長先生に話し ました。 校長先生はその話を知っていま したが、「ほうー…

べにしじみ

「花のほほえみ」より べにしじみ

信州霧ケ峰高原の童話ーかきつばたになった少女

かきつばたになった少女1 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20100627#p2 「かきつばたになった少女」は、 信州の霧ケ峰高原にある八島湿原 に咲いているかきつばたの話。 信州諏訪の「風の神様」から聞 いた話。 「かきつばたになった少女」は、 みほようこの…

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴41 「りゅう、うぐいすだよ。いい声 だね」 かなは、りゅうに話しかけました。 「どこで鳴いているのかしら」 かなはあたりをみまわしました。 すると、目の前の木に、うぐいす がとまっています。 「ホーホケキョ、ホーホケキョ」 かなが近づい…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴40 かなは校長先生が大好きでした。 かなだけでなく、こどもたちは みんな校長先生が好きだったの です。 校長先生は、毎朝校門の前にたっ て、こどもたちを迎えます。 「かな、おはよう。元気かな」 「まさし、おはよう。かぜはもう よくなった…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴39 大好きなおとうさんのにおいが、 ぷーんとしました。 「かなー」 おとうさんも、かなをしっかり だきしめました。 雪をみているうちに、かなはこ たつの中でうとうととねむって しまったのでしょうか。 ー 校長先生と桜の鈴 ー それから何カ月…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴38 たんぽぽやすみれやれんげの花が、 野原一面に咲いています。 空はまっさおで、黄金色の太陽が、 目の前にきらきらとかがやいてい ました。 花のまわりを、白や黄や紫のちょ うが、ひらひらまっています。 はるかむこうに、小高い丘がみえ ま…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴37 かなは、おそるおそる朝顔のつる につかまりました。 すると、どうでしょう。 朝顔のつるが、するすると動き出 したのです。 まるでエスカレーターに乗ってい るような感じでした。 かなの家が、かなの住んでいる村 が、どんどん小さくなって…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴36 つるも空にむかってどんどんの びていきます。 つぼみも数えきれないくらい、 たくさんつきました。 そして、あちらにひとつ、こち らにひとつと、花が咲き出しま した。 赤い花も白い花もあります。 紫の花も、ピンクの花も咲き出 しました…

りゅうの俳句

・ この鈴の 見たことのない 黄金だね ・ この花は のっていました おじいさん ・ その蚕 していたのだよ 童話なり ・ その柱 話されたる 黄金かな ・ この鈴を なくなってから 緑かな ・ その休み 見たことのない おかあさん

ねじばな

「花のほほえみ」より ねじりばな

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴35 「かなさん、元気ですか。 その種は朝顔の種ですよ。 外へでて、雪の上にその種をまい てごらん」 どこからか声が聞こえてきました。 「誰だろう? こんな雪の日に、 種をまいても芽はでないだろうに」 かなは思いました。 「かなさん、おね…

べにしじみ

「花のほほえみ」より べにしじみ

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴34 朝顔の花をみていると、おとう さんの声が、なつかしく思い出 されました。 おとうさんがなくなってから、百 日がすぎました。 かなの村に、初雪が降りました。 初めちらちらふっていた雪も、い つの間にかぼたん雪にかわりま した。 雪をみ…