ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴41


「りゅう、うぐいすだよ。いい声
だね」
かなは、りゅうに話しかけました。
「どこで鳴いているのかしら」
かなはあたりをみまわしました。



すると、目の前の木に、うぐいす
がとまっています。
「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
かなが近づいても、うぐいすはに
げません。



うぐいすは、かなを案内するか
のように、かなの前をとんでい
きます。
「ふしぎなうぐいすだな」
かなはそう思いました。
うぐいすに案内されて丘へつく
と、桜が美しく咲いていました。


            つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100723#p2



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。