2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 6 次の朝。 さっそうとあらわれた大国主命をみて、 みことは「なぜ生きているのじゃ」と、 つぶやきました。 その夜。 みことは、むかでと蜂がいっぱい入っ ている室へ、大国主命をつれていきま した。 「今夜は、ここで寝るがいい…

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 5 須勢理媛がでていくと、たくさんの蛇 がかま首をもたげ、いっせいに大国主 命にむかってきました。 蛇が嫌いな大国主命は、蛇の姿をみた だけで気絶しそうでした。 夢中で、きれを三度ふりました。 すると、蛇たちは急におとなし…

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 4 その夜。 みことは、大国主命を蛇の室へつれて いきました。 室の中には、大小の蛇がうじゃうじゃ います。 「今夜は、ここで寝るがいい」 「えっ、ここで」 「そうじゃ」 みことは、はきすてるようにいうと、 室をでていってしま…

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 3 みことは娘のことばを聞き、「この青 年が気にいったのだな」と思いました。 みことは、大国主命をみているうちに、 だんだん腹がたってきました。 「気にいらん」 みことは、小声でつぶやきました。 「こんな男に、だいじな娘を…

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 2 「何、美しい神様だと」 みことは玄関へ行き、大国主命をじろ りと観察しました。 玄関に立っていたのは、すらりとした 美しい青年でした。 「大国主命でございます」 「おまえが、大国主命か。母は元気かな」 「はい」 「おまえ…

大国主命物語

蛇の室・かぶら矢の試練 1 大国主命は、母のすすめで、地底の国・ 根堅国に住んでいる須佐之男命を訪ね ました。 「須佐之男命さまのお宅でしょうか」 「はい、そうですが」 出てきたのは、須佐之男命の娘・須 勢理媛でした。 「なんてかわいい人だろう」 …

大国主命物語

「大国主命物語」の「いなばの白うさ ぎ」と「赤い猪」を読んでいただきあ りがとうございました。 いなばの白うさぎ 1http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130311#p1 いなばの白うさぎ 2http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130312#p1 いなばの白うさぎ 3htt…

大国主命物語

赤い猪 7 おかあさんは、山の中で木の切れ目に はさまれ死んでいる大国主命をみつけ ました。 おかあさんは、急いで切れ目を切り開 き、大国主命をひきずり出しました。 おかあさんは、一生けんめい大国主命 を看病しました。 祈りが通じたのか、大国主命は…

大国主命物語

赤い猪 6 ある日。 八十神たちは、大国主命をうまくだま し、今度は別の山へつれていきました。 八十神たちは、大きな木を縦にさき、 切れ目にくさびを打ちこみました。 そして、いやがる大国主命を、その 切れ目に押し込んでしまったのです。 八十神たちは…

大国主命物語

赤い猪 5 薬ができると、「大国主命が生き返 りますように」と祈りながら、大国 主命の体にその薬をぬりました。 すると・・・。 ふしぎなことに、大国主命の重いや けどがなおり、元通りの美しい神に 生まれ変わりました。 その様子を遠くからみていた八十…

大国主命物語

赤い猪 4 「どうか私の息子を助けてください」と。 高皇産霊神は、蚶貝媛(きさがいひ め)・蛤貝媛(うむがいひめ)と名のつ た、赤貝と蛤を呼び、二人を下界に 送りました。 二人が下界につくと、大国主命はまっ 黒こげになって倒れていました。 すでに息…

大国主命物語

赤い猪 3 下で待っていた大国主命は、猪だ と思い真っ赤に焼けた石にかけよ りました。 そして、しっかり受けとめました。 「あっ」 声をあげた時には、大国主命の体 は、赤く焼けた石の膚にこびりつ いてしまいました。 大国主命は、焼け死んでしまった の…

大国主命物語

赤い猪 2 八十神たちはそういうと、急いで 山の上へ登っていきました。 頂上へ着いた八十神たちは、木の 枝を集め、大きな火をたきました。 そして、火の中へ、猪の形をした 大きな石を投げこみました。 しばらくすると、石が真っ赤に焼 けました。 「それ…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 8 八上媛のことばを聞いた八十神たち は、おこりました。 「あんな男のどこがいいのだ」と。 そして、みんなで「大国主命を殺し てしまおう」と相談したのです。 赤い猪 1 八十神たちは、大国主命を殺そう と、伯耆の国手間の山へつれて…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 7 うさぎは喜んでお礼をいいました。 「あんな意地の悪い八十神たちは、 八上媛を妻にすることはできません。 八上媛は、きっとあなたのお嫁さん になりますよ。 みていてごらんな さい」 まもなく、八十神たちは、八上媛の やしきへ着き…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 6 教えてもらった通りに、海水で体を 洗い風に吹かれていると、体中の 皮がこわばり、びりびりさけてしま ったのです。 そういうと、うさぎはまた「うわーん、 わーん。痛いよ、痛いよー」と、大 声で泣きだしました。 うさぎの話を聞いた…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 5 「やーい、やーい。まぬけな鰐め。 うまくだまされたな。 わしは、本 土へ渡りたかっただけだ」と。 すると、最後に並んでいた鰐が怒っ て、いきなりわしをつかまえました。 そして、体の皮をはいでしまったの です。 わしが泣いている…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 4 「おまえとわしの仲間、どちらが多 いか、比べてみようじゃないか。 あの気多の岬まで、一列に並んでご らん。 そうすれば、わしがかぞえ てやるから」 鰐にそういったのです。 鰐たちはすっかりだまされて、海の 上にずらりと並びまし…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 3 ところが・・・。 海水が乾くにつれ、体中の皮がひき つり、びりびりさけました。 うさぎは、ひりひりする痛みにたえ かね、「痛いよー、痛いよー」と泣 いています。 そこへ通りかかったのが、大国主命。 「うさぎよ、なぜ泣いているの…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 2 八十神たちが、因幡の気多海岸を通 りかかると、毛のないまるはだかの うさぎが、地べたにころがり苦しん でいました。 それをみた八十神たちは、 「うさぎよ、毛をはやしたければ、 海水につかり、高い山の上で風に 吹かれて寝ているが…

大国主命物語

いなばの白うさぎ 1 大国主命には、八十神といって、お おぜいの兄弟がおりました。 八十神たちは、因幡の国に、八上媛 という美しい女の人がいると聞き、 求婚するために因幡の国へ出かけま した。 八十神たちは、大国主命がおとなし いのをいいことに、自…

彩雲

彩雲 25.3.6午後1:40 http://f.hatena.ne.jp/dowakan/t/%E5%BD%A9%E9%9B%B2

水仙の芽とつぼみ

彩雲

彩雲 25.3.6午後1:40 http://f.hatena.ne.jp/dowakan/t/%E5%BD%A9%E9%9B%B2

沼河比売物語

「沼河比売物語」を読んでいただき ありがとうございました。 「沼河比売物語」は、「諏訪大社」 の祭神である「建御名方神」の母神 の物語。 「沼河比売」は、「古事記」の「八千 矛神の歌物語」にでてくるかたです。 沼河比売物語 1http://d.hatena.ne.jp…

沼河比売物語

沼河比売物語 13 沼河比売は、どんな最後を迎えたの でしょうか。 沼河比売の最後を知る人は、誰もい ません。 沼河比売にとって、住みなれた越の 国と、越でとれる翡翠は、何より大 切なものだったのでしょうね。 おわり 沼河比売物語 1http://d.hatena.…

沼河比売物語

沼河比売物語 12 大国主命の家来たちにおわれ、沼に落 ちたり、枯れたあしとともに火で焼かれ そうになったりしました。 それでも、沼河比売は逃げ回り、出雲 へ行くことを最後までこばみ続けました。 沼河比売は、深い淵でおぼれてなくな ったのではない…

沼河比売物語

沼河比売物語 11 翌朝、目をさました沼河比売は驚き ました。 「なぜ船の上にいるのだろう」と。 沼河比売は、船から脱出する機会を、 じっと待っていました。 一週間後の夜。 沼河比売に仕えていた人たちが、小 さな船で助けにきました。 沼河比売は、そ…

沼河比売物語

沼河比売物語 10 大国主命は沼河比売に「一緒に出 雲へ行ってほしい」とお願いしまし た。 でも、「出雲へは行きたくありませ ん」と、拒否されてしまいました。 出雲にはイナダヒメ・須世理媛など、 おおぜいの美しい妃がいます。 中でも須世理媛のやきも…

沼河比売物語

沼河比売物語 9 二人は、その夜は会いませんでした。 次の日の夜。 二人は会い、そして結婚しました。 しばらくして、建御名方命が生まれま した。 後に諏訪の祭神になるかたです。 その後。 大国主命は、沼河比売と建御名方命と 三人で、幸せに暮らしまし…