大国主命物語


  いなばの白うさぎ 2


八十神たちが、因幡の気多海岸を通
りかかると、毛のないまるはだかの
うさぎが、地べたにころがり苦しん
でいました。



それをみた八十神たちは、
「うさぎよ、毛をはやしたければ、
海水につかり、高い山の上で風に
吹かれて寝ているがいい。 そうす
れば、すぐ毛がはえてくるぞ」と、
うさぎをからかいました。



八十神たちのことばを信じたうさぎ
は、早速海に入り、海水につかりま
した。
ずぶぬれになったうさぎは、よたよ
たしながら高い山に登り、そこで寝
ころんでいました。


       つづく



いなばの白うさぎ 1

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130311#p1