2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

りゅうの俳句

・ あの鳥が 生まれたばかり おじいさん ・ この鈴で こうそくすれば おとうさん ・ この鈴は ひきとりました 桜だね ・ この春を こうそくすると おかあさん ・ この鈴を 見たことのない 柱なり

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴33 次の朝、かなは黄金色の鳥がとま っていた柱時計の上を、そっとの ぞいてみました。 黒い種が、一粒のっていました。 「何の種かしら」と思いながら、 かなはその種を白いふうとうに入 れ、机の奥にしまっておきました。 庭へでると、おとう…

ねじばな

「花のほほえみ」より ねじばな

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴32 「かなさん、私は遠い国から、 あなたのおとうさんを迎えにき ました。 これから、おとうさんは遠い国 へ旅立ちます。 おとうさんは、あちらの国で、 かなさんとおかあさんのことを、 ずっと見守っていますからね。 では、これから出発します…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴31 「やさしいとうちゃんだった。 私はとうちゃんが大好き」 かなは、心の中で何度もそうつ ぶやきました。 おとうさんがなくなった夜のこ とです。 「リーン・リーン・コロンころん」 「リーン・リーン・コロンころん」 誰が鈴をふっているので…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴30 「とうちゃん、とうちゃん。 目をあけて。ねえ、とうちゃん、 おきて…」 かなはおとうさんの体にしがみ つき、体をゆすりました。 さっきまで元気でいたおとうさ んが、急になくなってしまうな んて、かなには信じられません でした。 「かな…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴29 「この鈴はね、鎌倉の和尚さんか らいただいた鈴だよ。 この春、丘へ桜を見に行った時、 小桜姫の話をしてあげたね。 おぼえているかな? この鈴は、小桜姫が大切にしてい た鈴の一つだよ。 小桜姫はね、二つの鈴を大切にし ていたのだよ。 …

りゅうの俳句

・ あの鈴を みに行きました おじいさん ・ この時は 生まれたばかり 背中なり ・ あのばらを みに行きました 童話かな ・ このせみを してくれません 小鳥だね ・ 朝顔を こうそくしたる 童話なり ・ あのばらを してくれません 姿かも

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴28 ー 朝顔のエスカレーター ー それから一年後。 残暑の厳しい九月五日のことで した。 大好きなおとうさんが、心臓病 で急になくなってしまいました。 しんきんこうそくでした。 「かな、おじいちゃんとおばあ ちゃんに、かわいがってもらっ …

べにしじみ

「花のほほえみ」より べにしじみ

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴27 「じいちゃん、じいちゃん」 いくらよびかけても、おじいさ んは何も返事をしてくれません。 「じいちゃーん、じいちゃんは どこー」 かなはおじいさんの家へ行くた びに、おじいさんを探して歩き ました。 でも・・・おじいさんはどこに も…

りゅうの俳句

・ あのりんご みに行きました りんごなり ・ その蚕 みに行きました 蚕かも ・ あの家が お話された 俳句だね ・ あの夏を みに行きました 蚕かな ・ 南天や みに行きました においかな ・ この蚕 みに行きました 蚕かな

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴26 「かなもこのせみのように、お かあさんのおなかから、生まれ てきたのだよ」 おじいさんがぽつりといいました。 おじいさんといっしょにみたせ みの羽化は、忘れられない思い 出になりました。 おじいさんもおばあさんも、花 や小鳥が好きな…

りゅうの俳句

・ その笑顔 しておられたが おじいさん ・ たくさんに みに行きました 蚕だね ・ この蚕 みに行きました においだね ・ たくさんに お話された おとうさん ・ この木は みに行きました 蚕かな ・ あの土を しておられたが 童話かな

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴25 みていると、背中がぱかっとわ れて、中からせみが元気よくと びだしてきました。 生まれたばかりのせみは、うす い灰色がかった空色をしています。 小さく縮れていたせみの羽が、時 間がたつにつれ、だんだんにのび てきます。 体の色も、う…

りゅうの俳句

・ 南天や 暮らしています 小鳥だね ・ このばらは しておられたが ことばだね ・ このかなの みに行きました 小鳥だね ・ あのかなが お話したら 名前かも ・ その童話 みに行きました りんごなり

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴24 かなは、丘の上にたっているお じいさんの家が大好きでした。 おじいさんの家では、蚕をたく さんかっています。 蚕室(まゆをとるために蚕を飼 う部屋)へいくと、蚕のにおい がぷーんとします。 かなは、蚕が桑の葉を食べる音 を聞いて育ち…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴23 ー じいちゃんとばあちゃん ー かなはよちよち歩きの頃から、 遠くに住んでいるおじいさんの 家へ、遊びに行きました。 「かなや、かなや」 おじいさんとおばあさんは、初 まごのかなを、かわいがってく れます。 「じいちゃん、まってー」 …

りゅうの俳句

・ あのばらは しておられたが ことばかな ・ この藩を お話すると 美しく ・ この花で しておられたが ふしぎかも ・ このかなを 暮らしています もどきかな ・ あの戦が お話すると 美しく ・ あのもどき お願いされる 笑顔なり

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴22 「もうすぐ夏がくるのだな」 かっこうの声を聞くと、かなは そう思います。 「ピーヒョロロ、ピーヒョロロ」 晴れた日には、とびが良い声で 鳴きながら、上空をまっています。 おとうさんは小鳥や花が大好き でした。 「かな、きてごらん。 …