ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴22


「もうすぐ夏がくるのだな」
かっこうの声を聞くと、かなは
そう思います。
「ピーヒョロロ、ピーヒョロロ」
晴れた日には、とびが良い声で
鳴きながら、上空をまっています。



おとうさんは小鳥や花が大好き
でした。
「かな、きてごらん。
まゆみの木に”おなが”がきて
いるよ」



庭へ小鳥がくると、おとうさん
はかなをよび、小鳥の名前を教
えてくれます。
かなは、小鳥の名前や鳴き声を、
自然におぼえました。
そして、小鳥たちと仲よしにな
りました。


          つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100704#p2



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。