ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴39


大好きなおとうさんのにおいが、
ぷーんとしました。
「かなー」
おとうさんも、かなをしっかり
だきしめました。



雪をみているうちに、かなはこ
たつの中でうとうととねむって
しまったのでしょうか。



  ー 校長先生と桜の鈴 ー



それから何カ月か過ぎました。
かなは一年生になりました。
かなの小学校へ、長いひげの校長
先生がふにんしてきました。
小柄な色黒の先生でした。
先生のひとみは温かく、いつもき
らきらと輝いていました。


            つづく



    前回の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100721#p2



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。