女神さまからのおくりもの86
白駒がいなくなって、十日後。
「とんとん」
「とんとん」
誰か戸をたたいています。
「きよさん、きよさん」
「誰かしら」
窓をあけると、白駒が立っていま
した。
「白駒。どこへ行っていたの。
心配していたのよ」
「きよさん。早くしたくをしてく
ださい」
「したくを?」
「誰か目をさましたようです。
さあ、早くしたくを」
きよは、白駒のいうままに、急い
でしたくをしました。
そして、白駒の背にとびのりました。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101224#p1
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