女神さまからのおくりもの


 女神さまからのおくりもの77


そうすれば、きよちゃんのそばで、
一生くらすことができたのに。
おれって、なんて馬鹿なんだろう。
湖のまわりを歩いているうちに、
清太の心は再びゆれはじめました。



いっそ、この湖で死んでしまおうか。
いやいや、そんなことをしてはいけ
ない。おらが死ねば、きよちゃんが
悲しむ。
きよちゃんを悲しますことだけはし
てはいけない。



おらが死ねば、とうちゃんもかあ
ちゃんも、悲しむだろう。
親より先に死ぬことはできない。
でも・・・おらは、きよちゃんのこ
とを忘れることができない。
いろいろな思いが、頭の中をよぎ
りました。


            つづく


    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101215#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2