竹取物語

[童話]竹取物語


竹取物語 134


第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 15


「姫、早くしなさい」といって、天人たちが
いらいらして待っています。
姫は、帝に手紙を書きました。
「このように、おおぜいの兵士を、派遣して
いただきありがとうございました。みんなで、
月からの迎えをとめていただきましたが、月
から迎えがきて、これから月に帰ります。


くやしくそして悲しいです。帝のおそばにお
仕えできなかったのも、私が月の国の人だっ
たからです。命令に従わない無礼なやつめと
思われているのが、ほんとうに残念です」


       つづく