竹取物語

[童話]竹取物語


竹取物語 132


第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 13


「私が、人間の国に生まれていたならば、
二人といつまでも一緒に暮らせたでしょ
う。ほんとうに残念です。私が着ていた
着物を、形見に置いていくのでみてくだ
さい。月がでた夜は、月をながめてくだ
さいね。


大切に育てていただいたのに、このよう
な形で、月に帰って行くのは、心苦しく
思います。 空から落ちてしまいそうな、
そんな気持です」


天人が持っている箱の中には、天の羽衣
が入っています。
また別の箱には、不死の薬が入っていま
した。


        つづく