竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 120


第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 1


かぐや姫が、月に帰る」といううわさ
を聞いた帝は、竹取りのおじいさんの家
へ使者を送りました。
おじいさんは、使者に会い、「娘は、八
月十五日に、月へ帰ってしまいます」と
いい、泣いています。


おじいさんは、姫のことを心配するあま
り、髪が白くなり、腰も曲がり、泣くた
めに目もただれています。
姫と別れるのが辛く、おじいさんはあっ
という間に老けてしまったのです。


       つづく