女神さまとの約束


   女神さまとの約束34


すると、今にも死にそうだった人
が、何日かすると元気になりました。
早い人は一週間くらいで、長い人
でも一ヵ月後には、元気になって
家へ帰っていきます。



ある日、ふくは白駒に聞きました。
「白駒。足腰もたたない人を、ど
うやってここへつれてくるの?」
「女神さまのいいつけで、その人
の家へ行くと、女神さまが私の背
中に病人をのせてくれるのです」



「では、ここへつれてくる人を、
どうやって選ぶの?」
「女神さまは、神様を信じていて、
心の清い人を選ぶようですよ」
白駒はいいました。



一本きりだった黄金色の花も、今
では十数本にふえました。


           つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091029#p1



     初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1



「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。