女神さまからのおくりもの60
「清太さんに、聞きたいことがある
って」
「おらに聞きたいことって、なんだ
ろう」
清太は、吉衛門の部屋へいそぎま
した。
「なにかご用でしょうか」
「清太。そこへおすわり」
「はい」
清太は、なにをいわれるのだろうと、
緊張しました。
「清太は・・・娘のきよを・・・どう
思う?」
「おじょうさまですか。おじょうさ
まはやさしいし、明るいし、しっか
りしているし。その上、美しい。
すてきなかただと思います」
「いや・・・清太・・・そういうことを
聞いているのではなくて、つまり・・・
その・・・清太は・・・きよのことが・・・
好きかどうかと聞いているのだ」
吉衛門は、どう聞いたらよいのか
わからず、口ごもってしまいました。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101128#p1
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