裏山は実のなる木の宝庫


十年位前、裏山の杉を切
った。
我が家は、中学校・役場・
博物館・福祉センター・・・
と、公共の建物に囲まれ
ている。




その公共の建物の中に、なぜかぽっかりと小さ
な林ができている。 その一角に杉の木が植え
てあったが、杉花粉がとぶ・・・といわれ、杉
の木を切った。




杉の木のあとへ、椿の木を植え、椿園でも作ろ
うと思った。 しかし、伊那谷は冬の寒さが厳
しく、椿は無理。 
二年位何も植えずにおいたら、実生の梅もどき
紫式部・つげなどがはえてきた。 小鳥たち
が運んできたのだろう。




その後、ねむの木・赤い南天・白い南天など、
実のなる木がぞくぞくとはえてきた。 
梅とすももを植えただけで、後は小鳥たちが作
った林だ。 



その林へは、たては・きあげは・からすあげは・
赤とんぼ・ぎんやんま・おにやんま・かぶとむ
しなど、いろいろな昆虫がやってくる。 裏山
は昆虫の宝庫でもある。 




毎年秋になると、梅もどきの実が真っ赤になる。
紫式部の実も、きれいな紫色になる。
南天の実も、赤や白に色づく。
つげも黒っぽい実をつける。




ところが・・・。
昨年の秋は、三日位の間に、梅もどきや紫式部
南天の実が、全部たべつくされていた。
例年は新年になっても、たくさんの実が残って
いるのに・・・。
なぜだろう・・・と不思議に思った。
そして、なぜかこの冬は小鳥の姿が見えない。