パソコン初心者の頃


初めてパソコンを買ったのは、8
年半位前。 1996年の夏だった。




夫は碁が大好き。
休日になると、頭の中は碁のことで
いっぱい。 そんな人だった。 




そんな夫が、「パソコンで碁をやりたい」
そういって、パソコンを買った。

ところが・・・。
夫は、機械の操作が大の苦手。
そこで、私にパソコンの操作を習わせ、パソコ
ンで碁をやろうという魂胆だったらしい。




その頃は、まだノートパソコンが発売されてお
らず、小型のディスクトップ型のパソコンを買
った。 店の人が、パソコンの操作を説明して
いるのに、夫は他人事のような顔をして、ろく
に説明を聞いていない。





帰宅しても、夫はパソコンの操作ができない。
しかたがないので、私がパソコンの操作をした。
それが、私とパソコンのであいだった。





私は、手引書を丁寧に読んで操作するというタ
イプではなく、どちらかというと「あっ、こう
やればできるのでは・・・」というタイプ。
手引書などろくに読まず、試行錯誤でパソコン
の操作をマスターした。 




その為、一年位で、そのパソコンは故障してし
まった。 でも、そのことで、パソコンの中が
どうなっているのか、よくわかった。
ある人から、「女の人はそんな操作はしないよ」
といわれた。 





その後、夫が碁をやる時には、私が碁の画面を
だしてあげた。 
碁をやるたびに、私を呼ぶのも面倒だったのか、
夫はパソコンの操作を教えてほしいという。
半月ぐらいしたら、自分で碁の場面をだせるよ
うになった。
しかし、碁以外のことはできなかった。
・・・というより、おぼえる気がなかったのだ
ろう。




その時買ったパソコンは、私専用のパソコンに
なった。 次の年、夫は新発売されたノートパ
ソコンを、自分専用に買った。 
夫は、碁をやるためだけにノートパソコンを買
ったのだ。 その位、夫は碁が大好きだった。