[母の短歌}昭和60年代の歌26


命ある限り作歌を続けむと言はれし

   先生のみ声耳に残れり



歌の道は一にも二にも努力なりと

   先生は常々励ましくだされぬ



藤浪の匂へる下を通り来し

   吾が目に眩し馬酔木の若葉



先生の「続一日一詠集」が思ひ見ぬ

   遺歌集となりてしまひぬ