黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  21


あれから、何千年もの月日が流れました。
明神さまは、今も湖の向こう側に住んでいる奥さんの
ところへ通っています。


冬になると、明神さまは湖の氷の上を通り、奥さんの

ところへ行きます。
諏訪の人々は、明神さまのかよう道を、「おみわたり」
とよぶようになりました。


            おわり



「黄金色のまゆ玉」をよんでいただきありがとうござい
ました。


    「黄金色のまゆ玉」


https://youko510.hatenadiary.com/entry/2020/12/31/070000

黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  20


バリバリッ。
みしっ。
ぱりっ。
みしっ。


「今夜も寒いのぅ」
そういいながら、明神さまは、今夜も奥さんのところへ
いそぎます。
空には、星が美しく輝いています。


「明神よ、いつまで奥さんとはなれてくらすつもりじゃ。
一日も早く奥さんと仲なおりしたまえ」
どこからか声が聞こえてきました。
「そうじゃのぅ。一日も早く妻に戻ってきてもらわなくて
はのぅ」
明神さまは、心の中でそっとつぶやくのでした。


            つづく