黄金色のまゆ玉

[童話]黄金色のまゆ玉


    黄金色のまゆ玉  20


バリバリッ。
みしっ。
ぱりっ。
みしっ。


「今夜も寒いのぅ」
そういいながら、明神さまは、今夜も奥さんのところへ
いそぎます。
空には、星が美しく輝いています。


「明神よ、いつまで奥さんとはなれてくらすつもりじゃ。
一日も早く奥さんと仲なおりしたまえ」
どこからか声が聞こえてきました。
「そうじゃのぅ。一日も早く妻に戻ってきてもらわなくて
はのぅ」
明神さまは、心の中でそっとつぶやくのでした。


            つづく